すべては君のため。

「…和泉…ありがと」




あたしはそれから
長い間泣いていたみたいで
気づいたときには
もう窓の外が紅かった。




「いいって。むしろ、
あんたが苦しんでるときに
傍にいれて良かった。」




和泉の発した言葉の意味が
分からなかった。




「なんで…?」







「あんた、1人で抱え込む癖があるから。」







「…え」




そんなこと、
初めて言われた。

完璧だと思ってたのに…

なんで…?




「泣きたくてもいつも我慢してさ。
大丈夫って言って笑って
本当は壊れそうなくせに。」




あぁ…そうか、この人は…




「だから、今回、
あたしを頼ってくれて
すごく嬉しかった。」




誰よりあたしを
分かってくれて、
大切に思ってくれているんだ。
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