Sin
「……日曜日」

ぼそ、とシンが口を開いた。

「俺、行くよ」

肩に置かれたジャックの手が驚いたようにぴくりと動く。

シンは顔を上げ、ジャックに笑いかけた。泣きだしそうな、どこか投げやりにも見える笑顔。

「いつまでもジャックのとこに居られるわけじゃないし。いつかは施設に行かなきゃいけないだろうから、どんなとこか偵察に行く」

ジャックは不思議そうに首を傾げて問う。

「どうしてそう思う?」

「だってジャック、最初に約束した時“しばらく”ここに居ろって言ったけどいつまでって言わなかった。だから」

きゅっと口をつぐむ。最後まで言うと寂しくて泣き出しそうだったから。

そんなシンの気持ちを知ってか、ジャックが言葉の後をつぐ。

「僕の気持ち次第でいつ追い出されるか分からないって思ったのかい?」

無言で肯定するシン。ジャックはニヤリと笑った。

「甘いな、シン」


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