Sin
むっすりと口を結んでいる少年の表情が照れたような色を見せた。子どもらしくてかわいい。

「腹が減ったのなら今晩は甘いミルク作ってやるから、それは明日食べなさい」

ジャックは小さなミルクパンでミルクを沸かす。

「ほら、シン専用ボックスだ。僕に盗られたくなければこれに入れといたら良い」

小さな木箱を手渡す。シンは素直に受け取ったが、腕の中のパンは戸棚に戻し林檎だけを箱に入れた。

「林檎が好きなのか」

ジャックが笑いかけると、シンは上目使いで彼を見上げ無愛想に尋ねた。


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