Sin
上から見下ろすようなジャックの態度に、シンは苦い薬を飲んだ時のように顔をしかめたが、何かを投げ付ける事はしなかった。

「君は食事と寝床を確保出来る。僕は一人で寂しい食事をしなくて済む。ただし、約束した事を破った時点で契約は無しだ。僕と君はそういう関係。悪いが、僕は君を保護したつもりも保護するつもりもないんでね」

あえて利害関係のみを強調するジャックの淡々とした口調に、シンはほっとした様子を見せた。同時に、ほんの少しの寂しさも。

その複雑な表情に手応えを感じたジャックはもう一度確認する。

「約束、守れるな?」

「あんたこそ」

シンはきつい口調でジャックに言う。

「約束、忘れんなよ」

「約束?」


< 20 / 331 >

この作品をシェア

pagetop