Sin
シンは目を逸らして小声で呟く。

「……俺に触らないって」

「ああ。もちろんだ」

手に触れただけでフォークを突き立て、肩に触れただけで悲鳴をあげたシン。

その理由を、いつか知る事が出来るだろうか。いつか、彼を心から笑わせてやる事が出来るだろうか。

ジャックは心の中でそう呟き、ミルクのカップを見つめているシンに言った。

「よし、契約完了だ。さて、明日の朝は何にしようか?」

シンは目を上げず、ぽつりと呟くように答える。

「林檎と……あったかい、ミルク」


< 21 / 331 >

この作品をシェア

pagetop