Sin
「――うん、変わったな。シン、強くなった」

偉いぞと褒め、ジャックはシンの頭をぐりぐりと撫でた。

くすぐったそうにしながらすごく嬉しそうなシン。幸せそうな笑顔に、つい抱きしめたくなる。

「朝から抱き着くなよ、うっとうしい」

ジャックのおでこをぺちと叩き、シンはパンを二枚トースターに入れた。

「しっかし、俺と会った日なんかよく覚えてたなジャック」

そう言ってから思い出す。ジャックは自分と会った日から、心配な事や嬉しかった事を手帳に書いてくれてたんだ。

胸の辺りがじんと熱くなる。俺、ジャックに会えて本当に良かった。

「その日はお休みだから、一緒にお祝いしような」

ジャックはサラダを取り分けてテーブルに着いたシンに手渡す。

お祝い、か。そう言えば俺が初めて外に出られた日もお祝いしてくれたっけ。

嬉しくて、でも照れ臭くて。

シンは焼き上がったパンにバターをがしがしと乱暴に塗った。


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