Sin
クッションを抱えてジャックの背中を見つめていたシンは、小さく首を傾げた。

なに泣いてんだ。やっぱり訳わかんない。

あれかな、情緒不安定ってやつ。疲れてんのかな、ジャック。

そういえば母さんも時々泣いてた。

『おかえり母さん』

『……触らないで!』

『母さん、どうしたの?泣いてるの?』

『あんたのせいよ!あんたなんか――』

シンは頭を振った。そう、母さんは疲れてただけなんだ。それだけなんだから。

ぎゅっと強くクッションを抱える。

『あんたなんか――』

思い出したくない言葉がよみがえりそうになった時、ジャックの優しい声がそれを止めてくれた。

「シン、ご飯出来たよ」


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