Sin
「五つの時にさ、母さんの好きな花を摘みに出掛けたら、悪ガキ集団に捕まって。ほら、俺ルージャの血引いてて黒いだろ? だから」

シンは目をつぶって続ける。

「昔、俺みたいな黒い奴って、この国の奴隷だったんだって。奴隷は王様の言った事を必ずしなきゃいけないって。でも、俺小さかったから言われた事わからなくて。罰だって家来達に叩かれた」

五つの子を集団で虐める少年達。

ジャックは震えているシンの肩に腕を回した。

「話すの……辛くないか?」

シンは少し間を置いて答える。

「……辛い。でも聞いてほしくて……ジャックになら、話せる、と思う」

そして続けた。

「そのうち、俺は“奴隷”から“犯罪者”に変わってさ」

シンの表情が苦しそうに歪む。ジャックは彼を見つめたまま、黙って話を聞いた。

「……奴ら、毎日、めっちゃ楽しそうに俺の事“殺し”てた」


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