Sin
熱い紅茶がぬるくなったアイスティーに変わる頃、シンは大分落ち着いた。

「ごめん、ジャック」

目を擦りながらシンはジャックに謝る。

「なんか変な話聞かせて。嫌だったろ?」

「そんな事ない。辛いのに、よく話してくれたな」

「あー、止めろよ、また泣きたくなるだろ」

シンは涙をごまかすように、ぬるい紅茶を一気に飲み干した。

「……なんでだろ。辛い事話したはずなのに、なんだか少し楽になった」

『楽になった』か。少しは傷に包帯を巻いてあげられたのだろうか。

ほっとしているジャックを覗き込み、ねぇなんでかな? と、シンは子どもらしく尋ねる。

「どうしてなんだろうな」

「ジャックは先生なんだろ? なんでも知ってんだろ? 教えてくれよ」

「いや、僕は」

「ねぇ先生、なんでなんで?」

わざと尋ねてからかうシンに、ジャックはうろたえながら答えた。

「こ、今度調べておくよ」


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