Sin
どうしたらいい?

近くの公園のベンチに座り、ジャックは頭を抱えた。

どうしたら、いい?

『ジャック……さよなら』

ドクン、と胸を突く痛み。心臓にべっとりと纏わり付くような不安。

ジャックは手帳に伝言を書き付けて破った。

アレクセイにメモを渡してくれるよう頼もうと彼の家に戻った、その時。

「今度は教師に泣きついたのか!?」

厚いカーテンがひかれている部屋から怒鳴り声が聞こえてきた。

「お前が言うことを聞かないから叩くんだ! え? 全部お前が悪いんだからな!」

「……ごめ……なさ……」

途切れ途切れに謝る声。

「謝ればいいと思ってるのか!? 泣けばすむと思ってるのか!?」

殴る音。聞こえない悲鳴。


体の一番深い所から激しい怒りが込み上げてくる。

理性では分かっていた。自分はどう行動すべきか。しかるべき機関や警察に連絡すべきだという事を。

しかし、目の前で起きている虐待の場面に、ジャックは怒りの感情を抑えられなかった。


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