1/2 〜危険なベターハーフ〜
声の聞こえた方向を振り返ると、そこには千早が肩で息をして立っていた。
「何かあった?」
総務部の千早には、
話しかけずに去ってきた。
話す必要もないし、
用件すらない。
ちぃに近付くな、と念を押してからは、顔を合わせる機会もなかった。
「産休…って…?」
上司に訊いたのだろう、
事の真偽を確かめにきたのか。
「ああ… 俺」
紗雪ちゃんだろうが
美羽ちゃんだろうが。
千早には関係ない。
近付かせない。
傷つけさせない。
何も言わせない。
.