1/2 〜危険なベターハーフ〜


視線をふと感じ、
振り返るとちぃが立っていた。


目が合うと、
ちぃはそっと部屋を出た。





美羽ちゃんの声が遠くなる。



「浅野さん?」


確かめるような声に
現実に引き戻される。



「あ、ああ…悪いな」


俺は大丈夫だからと伝えると
安心してもらえたようで、
美羽ちゃんの電話を切ることが出来た。


慌ててキッチンに足を運ぶと
ちぃの姿は消えていた。




ちょっと焦げた、
出来立てのお粥を残して。



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