世界の説明書
二郎はもう彼に飴を与えなかった。彼も、飴を欲しがりはしなかった。ただ、死んだ様に母親のテントを見つめていた。
そして、いつもの暗闇が彼を襲ってきた。
「とうとう、お前は自分の母親まで殺したな。いや俺が殺してやったのか。まあ、どっちでもいいが、殺してくれてありがとうだろ。おまえの荷物を一つ、取り除いてやったんだから。ほらありがとうございましたと言え。」
彼はビニールの中でうな垂れていた。二郎の言葉は彼の耳には入ってこなかった。ただ、暗闇が彼に安心感を与えていた。
「お前が死ねばよかったのに。なんで生きてるの。あの、ばばあの所に早くいきな。いけよ。活けよ。逝けよ。俺が殺してやろうか。」
彼は死にたがった。このまま誰かに殺されてもいいと思える場所は、この闇以外に、世界には見当たらなかった。殺して欲しい。殺してくれ。自分を静かな場所に連れて行ってくれ。彼は懇願し始めた。血のついたマスクのような物が彼の顔に付いた。鉄の臭いがさらに彼の死にたい欲求を強めた。それを必死にかみ締めながら、彼は二郎の言葉で殺されるのを望んでいた。
「殺して欲しいのなら、一つ僕の願いを聞いてよ。僕の願いを聞いてくれるのなら、僕もおじちゃんの願いをかなえてあげるよ。」
そして、いつもの暗闇が彼を襲ってきた。
「とうとう、お前は自分の母親まで殺したな。いや俺が殺してやったのか。まあ、どっちでもいいが、殺してくれてありがとうだろ。おまえの荷物を一つ、取り除いてやったんだから。ほらありがとうございましたと言え。」
彼はビニールの中でうな垂れていた。二郎の言葉は彼の耳には入ってこなかった。ただ、暗闇が彼に安心感を与えていた。
「お前が死ねばよかったのに。なんで生きてるの。あの、ばばあの所に早くいきな。いけよ。活けよ。逝けよ。俺が殺してやろうか。」
彼は死にたがった。このまま誰かに殺されてもいいと思える場所は、この闇以外に、世界には見当たらなかった。殺して欲しい。殺してくれ。自分を静かな場所に連れて行ってくれ。彼は懇願し始めた。血のついたマスクのような物が彼の顔に付いた。鉄の臭いがさらに彼の死にたい欲求を強めた。それを必死にかみ締めながら、彼は二郎の言葉で殺されるのを望んでいた。
「殺して欲しいのなら、一つ僕の願いを聞いてよ。僕の願いを聞いてくれるのなら、僕もおじちゃんの願いをかなえてあげるよ。」