「梓さん、やり過ぎ」

屋上でいつも通りお昼を食べながら空を眺めていたら、後ろから肩を叩かれた。


「アレくらいしないと、いい子が育たないのよ」

涼は片手でネクタイを緩ませると、苦笑いしていた。


「最近、Sっぷりが酷くなってない?」


「なに、文句有るの?」

ってか、私からしたら涼のM度合いが更に磨きあがってる感じがするけどね。


「い…いや、そう言う訳じゃなくて……」


「じゃあ、何?」


ギロっと睨む私に


「そんな梓さんも好きだなぁ~って……」


「……」


「……」


「バッカじゃないの?」

私は飲み終わった缶コーヒーを涼に押し付け、そのままオフィスに戻って行こうとした。


「え――――?!」


こ……こいつ。

後少しで真っ赤な顔を見られるところだったわ。
危ない危ない。


私が帰ったと思いため息をつく涼の背後から近づき、耳元で囁いた。


「今夜、覚えておきなさい」


「うわっっ!!!」


突然の事に驚き、ベンチもろとも転げてしまう涼を、やはり可愛くていとおしく感じるのは、S的性になるのだろうか。


きっと私達、結婚してからもこんな関係が変わらなそうね。


バタつく涼を後目に、ニヤニヤしながら一人オフィスに戻っていく私。


こんな関係が終わる日が来るのか……


きっと、誰にも分からない。


< 138 / 138 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

君の彼女を僕にください
舞華/著

総文字数/7,368

恋愛(純愛)14ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
彼が残してくれたのは 真実の愛と あいつだった
約束【野いちご10周年記念企画】
舞華/著

総文字数/32,000

恋愛(学園)50ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
【野いちご10周年記念の限定小説です。】 小説を読むためのパスワード取得方法は、 『5月30日(火)』に 野いちご10周年ページにて発表予定です。 『高校生になったら、一緒に掘り起こそう!』 そう言って 彼は私の元から居なくなった。 私の質問の答えを 地中に埋めたまま。 その【タイムカプセル】は まだ答えを教えてくれない。 ーーねぇ、教えてよーー あなたの気持ち。
先生 〜柚子side〜
舞華/著

総文字数/9,190

恋愛(学園)19ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
小学校からの親友・純那と イケメンモデル系男子・遊と スポーツ系男子・聡史 私達は いつも一緒にいて 仲良し4人組なんて言われて 遊びに行っても 男だって意識してなかったのに いつのまにか あなたを 好きになってた でも 好きだって気づいた私に 『実は好きな人がいるんだ』 なんて恋愛相談 せっかく素直になれたのに…… 初めてちゃんと好きになったのに…… どうしてこうなっちゃうんだろ? 神様の意地悪

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop