いばら姫





「 な?
後半の、『Azurite』じゃないだろ? 」


俺の様子を見て、寝癖の頭を掻きながら

それでも映像を撮る奴特有の鋭い目で
ジッとこちらを見詰める



「…… 一瞬だったし でも
――― 違うと思います 」


「 まあ… 映されるの怠いから
影武者?使って…

本人は違う格好して、
別に歩いてたのかもしれないけど…
でも、そんな事する意味が判らないな…

あ、スラストファーの娘だから
誘拐を警戒?
でも向こうで顔晒してる訳じゃないし
まだまだ無名だろうに」



「――― 真木が居ないんです 」


「あー… 真木ちゃんか 」


「ご存知ですか?! 」



「あの子は学生時代から有名だよ
…畑は違うけど色々なイベント企画してて
明るいし、面白いし
けどしっかり仕事は熟すって」


「…運転席にも居ませんでした」



「国際免許無いと、海外で運転出来ないし

… 例の9.11があって
外つ国の人間は
昔程容易に、取れなくなったからね

それか"関所"で
何かあって止められたか 」





「―― 二人共
この噂、知ってる? 」





腕を頭の下
早河さんが、目をつぶりながら
ゆっくりと、そう言った








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