俺の姫は幼なじみ【完】




…─チュ…ッ…




最後に小さなリップ音を響かせて、離れていった日向の唇。








日向はくるっと後ろを向いて、深く頭を下げた。






「…すみませんでした…、」






あっ…

お母さんいたんだった…









お母さんは何も言わず、微笑んで車に乗り込んだ。





日向はもう一度、私と向かい合った。








「…日向……」




日向はニコッと笑うと、優しくこう言った。









「…いってらっしゃい」







< 307 / 327 >

この作品をシェア

pagetop