俺の姫は幼なじみ【完】
「ぇ…っ……んっ」
南はものすごい力でキスしてくる。
いゃ…ちょ…まてよっ
無理やり南を離そうとした時、会議室のドアのところから大きな物音がした。
ガタンッ!!
「…っえ」
南が物音にびっくりしている隙をついて、俺は南を引き離した。
「ぇっ…早川君っ」
南が俺の手をとろうとする。
が、俺は南を払いのけた。
「やめろ」
びくっとする南。
俺は一言、そう言うと、早くこの場から離れたくって物音のしたドアを開けた。
「…―えっ」
そこにはろうかに横になっている千幸がいた。
「…千幸っ!?
大丈夫か!?」
俺は千幸の頬を軽くたたいたが、千幸から反応はない。
俺のただならぬ声を聞いたからなのか、南が会議室からでてきた。
「朝、走ったりするから…っ
…バカ」
俺は千幸をひょいっと持ち上げ、お姫様だっこをした。
「千幸ちゃん、大丈夫!?」
南はそう言いながら、千幸のおでこに手をあてようとした。
…―パシ…ッ
「…ぃたっ」
「千幸に触れないでくれます?
俺の大切なお姫様なので」
俺は南の手を叩き、ニコッと笑ってこぅ言った。
「……っ」
南は今にも泣きそうだ。
俺は南を無視し、千幸を保健室に連れていった。