私の初恋
―――――コンコンッ
『お祖母様。晴です。
入っても良い?!』
「ええ、どうぞ。」
ガチャッ
『御祖母様!有難うござます。』
「何だい朝から。」
『ふふ。』
「随分と楽しそうだね。
そんなに私の元から離れたかっかい?そうならそうと、早くそうおっしゃれば良かったじゃない……。」
『いいえ御祖母様。
ただ、今日は何か楽しい事が起こるような気がして――…。』
『長い間お世話になりました。』
「良いんだよ。でも、ちょくちょく顔を見せなさい。
そうしないと、この件は無かった事にするからね。」
(御祖母様は、きっとこの広いお屋敷に一人になってしまうのが、寂しいんだよね。)
『はーい。分かってる!』