Treasure!
9
あれから。

俺はどうやって宿に戻ったのだろう。

正直な所、よく覚えていない。

気がつくと宿屋のベッドの上だった。

丸一日眠り続けていたのだという。

「そりゃあローチ三匹と戦いながらのエンパイアステートビル踏破だもの。疲労して当然よ」

ティアはそう言って、俺の分の食事をベッドの近くまで運んできてくれた。

「…ティアは、眠らなかったのか?」

「まさか。ちゃんと寝たわよ?君より半日ほど早く起きたけどね」

その半日の間に、ティアはティアの仕事を済ませていたのだという。

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