あの暑い 夏の記憶
「葵ねぇの…唐揚げだー…!」

目を輝かせて、唐揚げがたくさん詰まったお弁当を見つめた。


「でも…焦げてないか?」

日夏は不満そうに顔を引きつかせる。


呆然としてたわたしと日夏を無視して、旭が箸を伸ばす。

「いただきまーす!」


「コラ~!旭!お前な~…、お…」

日夏が言い終わらないうちに旭が割り込む。


「んー!上手い!」

口を上下に動かし、目を細めた旭を見て。


「いただきます!!」

慌てて箸を手に取り、わたしたちは唐揚げを取り合いながらお弁当を食べ始めた。



ちょっと焦げて、衣も厚く不細工で…ちょっと脂っこい唐揚げだったけど。


間違いなく、いつもの葵ねぇの唐揚げの味だった。
 
 
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