お嬢様は元ヤンキー!?

哀しみの解雇...★





~放課後~



「…なんっか緊張するな…ι」


私は今、生徒会の扉の前。

いつもと同じ扉なのに、今は自棄に大きく重々しく見える。

…実際大きいし、重たいんだけど。



――――――――…ギィィィイ…



生徒会室の扉を開けると豪快な音と共に視界が広がる。

部屋に繋がるたくさんの扉。
ファイルや本が置いてある木の本棚。
部屋の中心に置いてある手触りの良い、白のソファに机。


この1年、ほぼ毎日通って見慣れた部屋。
改めて見てみると突っ込み所満載。(笑


ソファには優奈が座っていてコーヒーを飲んでいた。


「渚ちゃん。」


「優奈っ♪…みんなは?」


生徒会室をキョロキョロと見渡す。

………でも何処にもいる気配はない。



「まだ…ですわ…」


「そっか。」


大切な話しじゃなかったのかなぁ…?


「渚…ちゃん」


「ん?」


「奏斗が…呼んでますわ…」


「奏斗が…?」


「えぇ…」





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