原色ヤンキーにメガネ
その一時間後──

あるサイトの中で良子は『メガネ』という名前の携帯小説作家になっていた。

意外に乗せられやすい女、相澤良子である。

さて、登録が済めば次は執筆。

(やっぱ妄想妻夫木クンにお願いするかなぁ)

いつも良子の胸をドキドキとワクワクとキュンキュンで埋めてくれる妄想妻夫木。

頭に浮かぶストーリーは、もちろん携帯小説の王道『俺様な男が主人公の女の子と恋に落ちる』話である。

(まずは『俺の女、決定』。このセリフは外せない。この強引さがたまらないんだよ~)

良子の妄想が一気に走り出す。

出逢いはもちろん不良に絡まれたトコを助けられる。

カツアゲじゃなくて(ここ大事)、あくまでも『可愛い』と言われて襲われそうになる。
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