きみとベッドで【完結】
集まれる時に集まって、けっして無理はしない。
愛好会というだけあって、吹奏楽部のように大会に参加したり、賞を目指すわけでもない。
ただ、クラシックを愛で、たしなむ。
おかげで顧問の仕事も楽だ。
「浅倉に引きずりこまれて、案外ラッキーだったのかもな」
呟いて、防音の重い扉を開いたら、
愛好会メンバーたちが、開けた窓から身を乗り出していた。
風でスカートが揺れて、下着が見えそうだ。
「茅島先輩がサッカーしてる~!」
「やっぱりカッコイイっ」
「茅島先輩がんばってー!」
「きゃーっ! こっち見たぁ!」
「手ぇ振ってるカワイイ~っ」
5人の女子の黄色い声。
俺は肩耳をふさぎながら部屋に入った。