怖がり少女と吸血鬼
 

ま、例えお近づきになれたとしても…

あんなかっこいい人が、あたしなんか相手にするはずないよね。うん。


…自分で言ってて悲しくなってきた。
もう考えるのやめよう。



「じゃあ、席は―――…」

そう言って松やんは、クラスを見渡す。


頭では諦めるとか自分で言ったけど…

やっぱり心の隅で、隣に来ることを期待してしまう。

 


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