怖がり少女と吸血鬼
8 * 頭がついていきません


「さてと、じゃあ自己紹介をさせてもらいますね」


そう言うと、しゃべるコウモリはあたしの前にちょこんと座った。


「私は《エイル》
シュウ様にお仕えするコウモリです。まぁ、お世話役ですね」


「この方は、吸血鬼の《シュウ・ブラッドベル》
私のご主人様で、お父様が魔界の大王様です。

人間界に、美味しい身体(血)の女性を求めて来たところ、貴方にお逢いしました」


「はぁ…」

あたしは気の抜けた返事をした。説明されても、理解不能。

もう、今までの出来事で脳内の許容範囲はとっくにオーバーしていた。




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