【中編】彼女の本音と彼氏の事情
「碧は、俺を好き?」


「....うん。好き。」


戸惑いながらも答えた。


「俺も好き。」


えっ?


空耳?


まさかの言葉にそう思ってしまう。


だって、初めて瞬に言われたから。


「嘘?」


やっぱり、聞き返してしまう。


「はっ?嘘で言わんだろ。」


瞬が目を細めた。


「だって、初めて聞いたから。」


「あれ?そうだっけ?」


瞬って、天然?


なわけないよね。


たまたまかな?



「私、嫌われてると思ってた。」


「なら、来ねぇよ。」


そうなんだよね。


瞬って、そんな性格。


だから、不思議だった。


けど、自信がなくて聞けなくて。
< 43 / 71 >

この作品をシェア

pagetop