天使になれなかった。

垂れ流しの精液が体内に進入してくるとき、あたしはこの世の終わりをみてる。


それは絶頂じゃなくて、落下の瞬間。

谷底に突き落とされたような、不可抗力の堕落。


光が小さくなっていくのを客観的にみることができるのだ。



イコール

あたしは最後まで光をみているってこと。


綺麗で神聖な場所はいつだって頭上で
翼を持たないあたしたちは墜ちていくしかないのだ。
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