天使になれなかった。


輝きを放ちながら浮遊するシャボン玉。
どこか遠くへ飛んでいく。あたしたちの知らない場所へ。

輝きと共にパチンと割れれば、あたしたちはまた新たに息をふいて新しいシャボン玉をつくりあげた。

シャボン玉の群れはオレンジ色の街へむかっていく。

ふわふわ、ふわふわ。


青も紫も赤も黄も緑も全てが透明に溶けあって混じりあいながら。


辺りがシャボンの海にかわった。

あたしと凛羽はまるでシャボン玉の海を泳いでいるみたい。


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