天使になれなかった。


冷たいソファが火照った体をゆっくり冷やしていく。


静かに瞳をとじる。


真っ暗で静かな世界。


遮断された光。






「……どうして世界はうまれてきたの?」




それは、自分でも驚くくらいにか細く甘えたような声だった。



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