開かない窓
第三章 決意

不吉な予兆

ふと気がつくと、いつの間にか家に着いていた。
部屋に入ると留守電のマークが点灯していたので俺はボタンを押し録音を再生した。


『もしもし?蓮だけど~お前さ、人が話してるってのにいきなり切るなよ!大体お前は……いや、続きは学校で言うとして本題な。学校さ、事件のゴタゴタか何かで、自宅待機になったから。
11時登校で、HRした後すぐ帰宅だとよ……何かタルくないか?いっそ休校にしろってゆうか。
まあ授業されるよりはマシだけどさ~じゃ確かに伝えたからな!フケんなよ?来なかったらお前の上履きに……なんか仕込んでやる。足洗って待ってろよ!!』


ものすごい盛大に受話器を切る音と共に、再生は終わった。未だに音が耳へと残る。
まさかとは思うが、こいつ受話器を叩きつけたのか?
よし、後で話し合いだな。

(つか……なんかってなんだ、なんかって。しかも諺の使い方間違ってるし)

正直、相変わらずな蓮が少しだけ羨ましくなった。

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