不器用なLOVER
曖昧に笑いながら頷く。

それを見て、
眉をひそめ

「聞いてなかったでしょ?
仕方ないなあ…。
でも、すぐに分かるから」

口角だけをあげたあの笑いを浮かべて
向かいのソファに移動した

優雅に腰を下ろし、
テーブルの教科書に手を伸ばす。

「せっかくだから、みてあげる」

パラパラ捲っていた手を止め
ノートに手を伸ばした。

「あの…生徒会長さん」

ホントに勉強するつもり?
せっかくサボったのに…

「とうや…宮原透弥」

微かに聞こえた
名前で呼べってことだよね?

「えっと…宮原さん?
透弥さんじゃ…、
慣れ慣れし過ぎだよね?」

「どちらでも…
好きに呼べば?」

対して興味無さそうに、
手中のノートに目を通す

「じゃあ、透弥さんにします
私はあきらです」

教科書の裏表紙を指し示し

「知ってる。里中晶…」

ノートに視線を戻して続ける

「誤字に、脱字…多すぎ。
ここ、答え間違ってる」

赤ペンで直し始めた。

< 12 / 315 >

この作品をシェア

pagetop