不器用なLOVER
fifteenth priority
期末試験も終わり答案用紙を配られる中で、私は密かに期待していた。

試験期間も毎日会長室に通い、
その日の問題用紙に答案を書いて透弥さんに採点をしてもらってたから、結構出来てる自信があった

「ちょっと晶…何一人で浮かれてるのよ?」

登喜子が私の答案用紙を覗き込み

「うわ、晶92点だって…」

得意気に含み笑う。

透弥さんにも、

【頑張ったね。これなら10位内もあるんじゃない?】

誉められちゃったもんね。

「へぇ〜、中々やるじゃん」

真姫にも認められて益々満足して

「真姫は?」

聞いてしまった。

「私は最高で99点最低で91点」

驚いて、

「衣里と登喜子は?」

「最高が97点最低が93点…、塾で頑張ったのにな…」

「登喜子は塾で妄想爆発させ過ぎじゃない?」

真姫が突っ込む。

「最高は95点最低は91点…こんなものね」

私は…最高92点最低で88点

あんなに頑張ったのに…。

さっきまでの上機嫌は泡のように消えてしまった。

「上位30位までは職員室前に張り出しておくから気になる奴は見に来いよ。今日は解散」

担任の高島先生が教室を出て行き

教室内は答案用紙を見せ合う生徒で騒然とした。

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