不器用なLOVER
「昨日どうだった?」

開口一番真姫が聞いてくる。

「どうって?」

「生徒会長に決まってるでしょ。相変わらず線引きした感じ?」

登喜子が不機嫌丸出しで言った。

「そうだよね、私達とはレベルが違うんだって感じでさ。
バカにしてるよ」

真姫が同調する。

「そんなことなかったよ?そりゃ責任感強そうだし、
自分のことは自分でって思ってるとこあるかもだけど…」

二人して私をジッと見る。

「なっ何?」

「好きになっちゃった?」

衣里が代表して聞く。

「なっ、ちが…、ただ私は話してみたら普通っていうか…」

真姫と登喜子が片方ずつ私の肩を同時に叩き、

「隠すな。吐け」
「あの色気にやられたか」

同時に言った。

「白状しちゃえば?」

衣里が微笑む。

「…まだ好きとか分かんない」

私は小さく呟いていた。

三人が顔を見合わせて、
四人で顔を寄せた。

「晶、生徒会長は手強い」

真姫が声を潜めると、

「取巻の連中も厄介だ」

登喜子も潜め、

「目を付けた相手には手段を選ばないみたいだから」

衣里まで潜めた。

「でも安心して、私達は晶の味方だから」

登喜子が私を見て言った。
この人達面白がってませんか?
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