空色のアリス
「…さぁ、行こうか」
優雅に私の手を取る
ハット先生。
タキシードを着た彼は
まるで紳士のようだ。
まぁ、突然
生徒を抱き締めるような
先生は紳士では無いと思うけど
けれど、白兎くんといい
ハートさんといい
ハット先生といい
"こっち"の国の人は
手を握るのが好きなのかな?
そう考えながら
歩いていると……
「…アリス!」
「あ…白兎くん!」
一番奥の教室の前には
学校に案内してくれた
白い彼が立っていた。
私は思わず白兎くんのもとに
かけ寄ろうとした…けど、
グイッ
「………先生?」
私の腕はハット先生に
掴まれたままで
彼のもとに行けない。
「……………。」
鋭い瞳。
先生は私を見てはいなくて
厳しい視線の先にいたのは…
紛れもなく白兎くんだった。