人魚姫~A Mermaid Princess of victory~
図星だった。
――翔は鋭いな…。
電車の中でケータイを開くと、翔の言った通り、あの日の写メがあった。
……確かに、
こんなふうに華菜子を見つめたことは、
…1度もない――。
この時俺は、自分でも驚くほど
優しい目をしていた…。
結局、俺は彼女に惹かれているのか…?
`人魚姫は、意外と近くに来てんじゃねーの?´
その言葉が脳裏に響いた。
じゃあ`マリン´は?
自分の心なのに…、
どうしたいのかが、分からない――……。