現代戦国時代2
何かが倒されるような音が家に響き渡った。
 
「まさか……」
 
「孫か?」
 
「いかん!!アンタの防具はあるが、武器は無い。アンタは最後の希望だ」
 
最後の希望……
 
俺だって、話を最後まで聞いたわけじゃない。
 
それっぽいことを言われたからって逃げるわけにはいかない。
 
「じいさん、棒っきれでもいいから俺にくれ。ここで大事な人を失うわけにはいかないんでね」
 
「アンタ……」
 
じいさんは迷った表情を浮かべている。
 
まだ敵の姿は見えないが、ガタガタと捜し回る音は聞こえている。
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