現代戦国時代2
光秀の部屋には刀が一本立て掛けられている。
 
刀には紫の紐がくくり付けられ、肩からぶら下げられようになっていた。
 
もらった槍も紫の柄だったから、どうやら紫が光秀の好きな色みたいだ。
 
「幸村殿、何か御用で?」 

「いや、何か仕事をもらえたらと思って」
 
「うーん……そうですね。城の敷地をあまり離れてほしくはないのですが…」
 
光秀は部屋の隅にある机の中を、ごそごそとあさっている。
 
「では、こちらを関所にもっていっていただけますかな?」
 
渡されたのは丁寧に包まれた書類だった。
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