Princessの掟2
しばらく歩くと優斗は私の腕を離した。
「百合亜、本当に知らないんだな?」
優斗の質問に頷いた。
「あっ、でも……」
「でも?」
言うべき?
なんか見たことあるような気がするって。でも誰か分からないし。
頭のなかでいろいろ考えていると
「百合亜?」
きっと話しださない私を不思議に思ったんだろう。
「あのね、なんか見たことあるような気がするんだよね。」
そう私が言うと優斗の眉がぴくっと動いた。