Princessの掟2
「なんとなくなんだけどね……。」
そう言うと優斗に抱き寄せられた。
「むかつく。」
「えっ?」
優斗が耳元でぼそっと呟いた。
「だから、むかつく。」
そう言ってさっきより抱きしめる力を強めた。
「優斗、もしかして嫉妬?」
「悪いかよ。」
優斗はそっぽを向いてしまった。
なんか優斗、かわいい。
「ふふふ。」
なんかおもしろい。
「なんだよ?」
笑う私が気に食わないのか私を離して私を見る。
「ううん、なんでもない。」
「まったく。」
優斗のどこか呆れた声が聞こえた。でも優斗の表情はやさしかった。