My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~
「またそんなこと考えてんの?」
そう言われて、無意識に視線が床へと落ちていく。
「そんなに何でも『自分のせいで』って思ってたら、疲れるよ?
つーか俺、笑佳ちゃんと一緒に過ごせるだけで嬉しいし。」
…え?
雄哉くんの言葉に、咄嗟に顔を上げた。
そ…それって…
どういう意味で、言って………
「あっでも、12時過ぎちゃってるから、今日じゃなくて昨日じゃん。」
そんなことを言って、笑う雄哉くん。
って…
「昨日!?」
「え?うん、昨日だけど。」
「待って!あたし、ちゃんとまだ1回も『おめでとう』って言ってないよ!?」
「…そーだった?まぁ」
「誕生日おめでと!」
雄哉くんの言葉を遮って、そう言った。
「…ありがとっ」
雄哉くんの満面の笑顔。
それは、テレビや雑誌でするような“見せる”笑顔じゃなくて。
雄哉くんの笑顔を見て、あたしのほうが嬉しくなるんだ。