三日月の雫

翌日、僕は復職して初めての残業をすることになった。



「ちょっと、一服してきます」



一緒に残業している上司に断ると、僕は携帯を片手に外に出た。


【沢井】


かんなに携帯をチェックされることを警戒して登録した、柚羽の名前……。

迷いもなく番号を押す。


未来のことなんて分からない。



今はただ………。



『……もしもし?』



君の声が聞きたい。



「……もしもし?柚羽ちゃん?」



君に、会いたい――。
< 90 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop