この想いを君に…4
6.つかの間の同居
「パパー!!」

家に帰るなりあたしは叫んだ。

多分今の時間ならリビングかお風呂。

案の定、リビングはいなかった。

「パパ?」

脱衣所に行くとその前で声を掛ける。

「…何?玄関から叫んでただろ?
騒々しいよ」

パパの冷静沈着な声が響いた。

「アハハ…」

あたしは頭をかく。

「それよりも!!」

光さんの事を聞きたい!!

「光さん、しばらくウチに泊まるの?」

お風呂場の湯舟から湯を掻く音が聞こえた。

「…うん。
その方が睦海にとってもいいだろ?」

「ママは何て?」

「……手を叩いて喜んでたよ」

…ママのその様子が目に浮かぶ。
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