AEVE ENDING





「それは、一体…?」

新制度交流セクション―――結局のところ、それはなんなのかと真鶸が首を傾げる。
ふたりして雲雀を見やれば、あからさまに溜め息を吐かれた。

それを見た真鶸は。


「あ、言えないことなら聞きません!ごめんなさい、兄様」

対する倫子は。

「なにそのあからさまにバカにしたような溜め息。スゲー不愉快」

見事に各々の性質が顕れた台詞に、雲雀は倫子を蔑ずむように見た。

「み、倫子さん…!」

倫子の台詞にか雲雀の冷たい視線にか、真鶸が慌てたような声を出す。
けれど雲雀は呆れたように息を吐いて、諦めるように視線を上げた。



「…まぁ、いいや。黙って聞いててね」

少し、らしくない気もしないではないけど。

(弟の前だからかなぁ)

感じた違和感に、心中首を傾げたが、見透かすような雲雀の視線に聞きの体勢に入る。


―――新制度交流セクション。

国際箱舟連盟の幹部であった桐生の逮捕を受けて、新設された制度である。
短期留学の形を取った国交というアダム候補生間の交流。
この際、将来、国に有益であろう最優秀アダムのチーム編成であることを規定とした制度を指す。

今回は試験的第一回目として、開催が決定した。


「つまり、鍾鬼ん時みたいなもん?」

いや、鍾鬼の場合は、桐生が裏で糸を引いてたわけだが。

「…まぁ、大きく括ればね。でも、今回のこれは世界全体のアダムを統括する箱舟連盟の決定だから、鍾鬼の留学との正式性とは比べ物にならない。なにより、バックに国のサポートがついているから、規模もそれなりだろうしね」
「…つまり、各地の箱舟で同時開催される場合もあるってこと?」
「うん。なんだか今日は珍しく頭が冴えてるね。年中風邪引いてたらどう?」
「馬鹿は風邪引かないんだってよ知ってたか」
「表向き、アダム間の交流と新人類アダムの謎解明が目的、…なんて言ってはいるけど、本来の目的はアダムをアダムで監視させる新制度だよ」


―――アダムを、アダムで。





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