タイトル未定
友達の失恋
「いってきまーす」
応答があるはずもなく、鍵をかけマンションを後にする。
いつも電車を乗り継ぎ40分以上かかる学校に通う毎日。
マンションから徒歩5分で行ける高校もあるけれど、私は今の碧音高校が好き。
普通の高校だけど、特別な何かがありそうで。


クラスに入ると、皆があいさつしてくれる。
「「「おはよー美玖」」」
「おはようー」
私のクラスは何故か、男女とても仲がいい。
お互い名前で呼んでるし、よく一緒に絡んだりしている。
それでカップルが出来たり。
正直、同クラになってまだ3ヶ月なのに、この仲の良さは何なんだろう、と驚いている。

私の名前は加藤美玖。
一応第一学年A組の学級委員。
仲良すぎてまとめる必要ないんだけどね

席に着き、ペンケースを出して隣の席の翼(同じ学級委員)とHRが始まるまで喋る。
これが日課。私は翼の彼女(B組の加奈ちゃん)の話を聞くのが好き。
加奈ちゃんは1年生のなかでも気の強いわがまま姫。



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