執事の名のもとに
桜の満開の人で賑わう大きな門。
「…晴馬。」
振り返るといつもの無邪気な笑顔。
「勝…。」
「…お前に出会えてマジでよかった。これからも仲良くしろよな。」
「…ああ、サンキューな?勝。」
まだわからない俺に一番に声をかけてくれたのは勝だった。
「晴馬。」
勝と話していると今日の英雄が登場した。
「…敦。」
「…今日の挨拶、本当はお前だったんだろ?」
全てわかってると言うように笑っていた。
確かに俺は頼まれた。
でも、本当に敦がするべきだと思った。だから、断った。