トドケモノ 【短】
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その日、あたしはかなり浮かれていた。
一週間前、遠慮がちに彼にメールした。
…会いたい、って。
彼からの返事はその日の深夜。
じゃあ、一週間後あのカフェで。
たったそれだけ。
それだけの文だったけど、あたしは嬉しくてしょうがなかった。
当日になって、一生懸命おしゃれして、家をでたとき、
ごめん、ダメになった。
あたしのケータイがいつもと同じその言葉を受信した。
あぁ、やっぱり。
そう思ってしまうのはしょうがない。
そして、あたしは返事を返す。
気にしないで、って。
いつからだろう。
この流れが当たり前になったのは。
いつからだろう。
涙をこらえてメールを返すのは。
毎回、彼からそれに対する返事はこないけれど、
毎回、4日後くらいには彼からあたしの部屋に小包が届く。
その中身が、
このブレスレット。
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