恋蝶



秋元華南(アキモトカナン)
それがアイツの名前。
俺がただひとり想ってる貴女の名前。名前の通り華みたいな貴女。




なあ、
俺のこと知ってる?




あの日の放課後俺はいつものように疲れた身体を休めてたんだ。





女って…疲れる。

キャーキャー言う癖に本当の俺のこと何も理解してねえ。





だから、視線を感じた時キミだなんて思ってもなかったんだ。でも目を開けるとキミが居て、ビックリした。




驚きすぎて不機嫌そうな顔してごまかした。



「な…んで…」

そしたらキミはそんな事気にもせずに自分の名前を何で知ってるのか疑問に思ったみたい。でも、キミ有名人なんだよ。学校一可愛いってこと分かってないの?




あーまさか…


鈍感?



「だって何か美味しそう」



適当にごまかしてみた。落ちつくなんて言ったのは計算外。でも俺の本音。



「はいぃぃぃい?」



真っ赤になったキミがあまりにも可愛かったから欲張りたくなったんだ。





「春人って呼んで?」



「…………うん」


駄目だから。絶対キミは俺の物にするから。


「駄目。呼んで。」




「……は…るとっ……?」



やっば///


自分で呼ばせといてアレだけど可愛いすぎる。





だから俺は顔が赤くなったのを誤魔化しキミに微笑んで教室を出た。本当はもう少し一緒に居たかったのはキミには秘密。





‐春人SIDE‐





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