クリ-ミ-ココア
「また唇かんでるー」
「だって…グズ…」


「口いたいいたいだよー?」
「うん…いたいいたい」


「早く治るおまじない」
「おまじない?」






あいつにキスされながら私は昔の小さかった時を思い出していた。




無意識に噛んでしまう唇にこいつは昔からおまじないをしてくれたね。




こうやって優しくキスをして傷を舐めてくれる。




この時だけは嫌いなこいつでも抵抗しない。
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