あたしのパーフェクト★BOY
「いいえ 僕の方こそ結衣がこんなになるまで気づかなくてすみませんでした」



玲央が母に謝っているのがぼんやりした頭に入って来た。



「玲央はクラスが違うんだから謝らないでっ!」



――どうして玲央が謝るのっ?



自分が全部いけないのに。



「結衣!」



多恵子が娘をたしなめる。



不機嫌な娘を見てやれやれと言った感じだ。



後部座席に座ると結衣は窓に頭をつけて目を閉じた。



今度は眠りはやってこなかった。



なさけない自分自身にイラついて仕方ない結衣だった。





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