君の声。


でも、その朝は違った


「ミナミちゃん、おはよ~」

いつにも増して
陽気に話しかけた司に

陽からの

おはよう

は返ってこなかった


俺らを見た陽は
大きな目を更に大きくし

しばらく目を泳がせた後
ぎこちない笑みを浮かべた


「おはよ
どうかした?」

尋ねると陽は
パタパタと首を横に振った



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